美容痩身も安全に注意 警察が不法痩身マシンを摘発
2023/02/21 台湾警察は偽痩身マシン事件を摘発した。近年、市場において美容医療業者が磁気エネルギーを利用して脂肪減少効果を達成する「BTL」社のエムスカルプト痩身マシンは、わずか30分の治療行程で、2万回の筋肉収縮効果を得ることができるとうたっており、多くの美容家達が殺到している。しかし、警察は不法業者が劣悪な模倣品を購買して営利を貪っていることを発見し、先日、台北、新北市で次々と3か所の美容医療機関で使用されている「BTL」エムスカルプト痩身マシンを摘発した。
内政部警察署保安警察第二総隊(以下「保二刑大」と略称)は以前、「BTL」社から、北部の複数の美容医療クリニック、及び個人美容サロンが独自に出所不明の「BTL」エムスカルプト痩身マシンの模倣品を導入し、販売、痩身コースを提供し、ひいては不法販売者が直接痩身マシンの模倣品を販売して暴利を貪っているとの通報を受けた。警察は通報を受けてから、証拠収集調査に乗り出したところ、模倣痩身マシンは淘宝網(タオバオ)で購買された後、中国の販売者が「測量機器」の名義で質の悪い痩身マシンを輸入申告し、正規品の「BTL」エムスカルプト痩身マシンの市場価格が800万台湾元(約3,500万円)のところ、模倣品は僅か10万元余り(約44万円)で販売していたことが分かった。
警察は2022年3月~11月の間、台北市大安区、新北市新荘区にある美容医療クリニック及び個人美容サロンの計3か所で捜索を行い、「BTL」エムスカルプト痩身マシンの模倣品3台を摘発し押収した。押収した痩身マシンは医療機器に属するため、まずは衛生福利部による検証・承認が必要で、また、「医療器材商」の資格があって始めて製造又は輸入できる。幸い摘発が間に合ってよかったが、検証の済んでない痩身マシンが消費者に使用され安全上のリスクが生じる可能性があった。
警察によると、正規品の台座の背面にはメーカーの表示があり、使用説明書が付属し、医療器材許可証がついているはずで、マシンのプローブにはナンバーがふってあり、プローブコードの長さも中くらいで、起動時の画面にはオリジナルメーカーの商標が浮かび上がってくる。一方、模倣品は、台座背面にはメーカー表示はなく、使用説明書及び医療機器許可証もなく、マシンのプローブ番号はオリジナルのものと符合せず、プローブコードも長すぎで、モニター画質も悪く、簡体字が使用されており、複数回連続使用するとシャットダウンするものであった。模倣品の「BTL」エムスカルプト痩身マシンを使用していた美容医療クリニックは、2021年頃に購買し、1コース1~2万台湾元(約4.4~8.8万円)で1コースの美容行程は約5~8回のコースで使用販売しており、販売コース数と不法所得は見積りが難しくなっている。
警察によると、商標法の規定に基づき、模倣商品と明らかに知りながら販売した場合、1年以下の有期懲役、拘留又は5万台湾元(約22万円)以下の罰金を科し又は併せて科すことができ、また、医療器材許可証を取得せずに勝手に医療器材を輸入したため、薬事法及び医療器材管理法に違反する。警察は、医療機器の輸入には医療器材許可証が必要であり、合法的な許諾製品であるか否かに注意すべきで、民衆も関連の美容医療課程を受ける際には、身体に危害の及ばぬよう、まずは十分に自身の状況を理解し検討するよう呼び掛けた。
※本文章は『台湾知的財産権ニュース』から転載されたものです。