便乗商法? 横綱白鵬の“東京五輪浴衣”はマーク無許可使用
2018/05/16 日本「さすがにあの浴衣はどうなのか……」
横綱白鵬(33)の周辺から、疑問の声が上がっている。
問題の浴衣とは、現在白鵬が着ているもの。派手な赤の地に白い文字で「白鵬」と「2020」とあり、さらに五輪マークまで書かれている。これが2020年東京五輪をイメージしていることは一目瞭然。白鵬はかねて「東京五輪までは現役でいたい」と話しており、そのためのアピールだろう。
自らデザインしたという浴衣を関係者に配った横綱は「みんな欲しがるかなあ」と悦に入っていたが、気になるのがそのデザインだ。
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のホームページには、「オリンピック・パラリンピックに関するエンブレム、ロゴ、用語、名称をはじめとする知的財産は、日本国内では『商標法』、『不正競争防止法』、『著作権法』等により保護されています」とあり、さらに「その使用には、これら団体からの事前の許諾が必要となります」とつづられている。団体とはすなわち、JOCや東京五輪の組織委員会などを指す。
日刊ゲンダイの質問に、同組織委員会事務局は以下のように返答した。
「白鵬関から、使用の許可などコンタクトはなかった。だからといって、アンブッシュマーケティング(便乗商法)だと指摘することはない。個人での利用? そういうことですね」
確かに白鵬はこの浴衣で商売をしているわけではないが、そこは天下の横綱だ。すでに五輪マーク入りの浴衣はメディアで取り上げられている。個人使用の範疇を大きく逸脱しているし、モラルも大きく欠けていると言わざるをえない。
JOC事務局は「五輪のロゴは許可なく勝手に使うのは禁止されている」との回答。あるJOC関係者も「個人の使用とは、一般的に人目につかない範囲のこと」と、クビをひねる。
昨15日の3日目は松鳳山を下し、3連勝の白鵬。今から東京五輪の看板面をしている横綱のこと、東京五輪までは意地でも引退しないつもりだ。
本文章は『日刊ゲンダイ』から転載されたものです。