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2024年智慧局が受理した専利商標出願概況

2025/02/27 IP 統計

www.tipo.gov.tw/tw/cp-87-997134-ba95a-1.html

 

直近3年間で智慧局が受理した3種の専利(特許、実用新案、意匠を含む)の出願件数は安定成長している。2024年は72,742件で、2023年に比べ横ばいとなった。そのうち、特許(50,823件)は前年比で微減しやや弱まったものの、依然として勢いを維持した。実用新案(14,559件)は一転して増加し、意匠(7,360件)は引き続き増加した。商標登録出願は90,341件で緩やかな減少となった。また、智慧局が尽力している審査力の向上については、2024年の特許の平均FA期間は8.4月、商標は6.1月であり、それぞれ2023年より0.5月減、0.1月減となっており、企業の速やかな権利取得と産業ポートフォリオ展開に役立っている。

 

台湾人による特許、実用新案のポートフォリオ展開はより活発に 高等教育機関は大幅に増加

台湾人による特許出願件数は19,586件で前年比0.2%の微減、実用新案の出願件数は13,341件で前年比0.2%の微増となった。出願人の類別に見ると、企業の特許出願件数は1%減少したが、実用新案は3%増加し、企業のポートフォリオ展開がより活発になっていることを示している。高等教育機関の特許出願は3%~8%増、実用新案出願は13%~57%の大幅成長となり、産学研の専利ポートフォリオ展開における持続的な成長が反映されている。意匠出願件数は3,338件で前年比3%減となり、その主因は学校の出願が13%減少したことにある。一方で、企業の出願が5%増加したことは注目に値する(表1、図2、図3参照)。

 

外国人による特許、意匠の出願件数は、いずれも日本が1位

外国人による特許出願件数は31,237件(0.1%微増)で、日本からの出願が12,307件で1位となった。次いで米国(6,817件)、中国(3,472件)、韓国(3,365件)、ドイツ(1,035件)となり、韓国は歴代最多となった。各国の成長率については、韓国とドイツはそれぞれ前年比8%増、米国は1%増、日本、中国はそれぞれ2%減、9%減となった(表1、図4参照)。

外国人による意匠出願件数は4,022件で4%増となり、日本出願が880件で引き続き1位となった。次いで、米国(772件)、中国(755件)、スイス(370件)、ドイツ(241件)となった。中国は61%の大幅増となり、ドイツは1%増となったが、日本、米国、スイスはそれぞれ6%減となった(表1、図5参照)。

 

商標登録出願件数が1%減少 減少は鈍化

台湾の商標登録出願件数は90,341件で前年比1%減(区分別は合計112,534区分、2%減)となり、減少幅は2023年(-3%)と比べ縮小した。これは台湾人による出願が69,386件で4%減となるいっぽうで、外国人による出願は20,955件で7%増となったことが主因である(表1、図7、図8参照)。

商標登録出願件数上位5か国(地域)では、中国が5,624件でトップとなり、次いで日本(3,397件)、米国(2,822件)、韓国(1,919件)、香港(1,227件)となった。上位5か国(地域)では米国のみ3%減少となったが、その他はいずれも13%~28%の大幅増となった(図9参照)。

 

台湾人では統一企業が6年連続商標登録出願件数1位 外国人ではテンセントが連続1

台湾法人では、統一企業が出願件数709件で、2019年から6年連続で第1位となった。2位は富邦媒(216件)で、3位から5位の若梅(167件)等の出願人は、いずれも寺院関連の商標出願である。外国法人では、ケイマン諸島の騰訊控股(テンセントホールディングス)が146件で第1位となり、フランスのロレアル(86件)、日本の花王(81件)がこれに続いた(図10参照)。

台湾人の商標登録出願について、区分別で見ると、第35類(広告、企業経営及び小売・卸売役務等)が13,407件で最多となり、上位10区分では、第3類(化粧品、洗浄剤等)は2.2%増加したものの、第5類(薬品等)、第42類(科学及び技術的サービス)の成長率は-0.3%~0.3%で、その他の区分はいずれも1.8%~10.6%の減少となった(表2参照)。

外国人については、第9類(コンピュータ及びテクノロジー製品等)が3,848件で最多となり、上位10区分のうち第3類(化粧品、洗浄剤等)、第25類(衣服、靴等)、第18類(皮革、人工皮革及びレザーバッグ等)はいずれも12.2%~15.4%の二桁成長となったが、第5類(薬品等)、第42類(科学及び技術サービス)はそれぞれ3.7%、9.8%の減少となった(表2参照)。

 

専利・商標審査期間を引き続き最適化し、企業の迅速な産業ポートフォリオ展開を支援

智慧局は専利・商標の審査力向上のため、引き続き審査システム、検索機能及び人員配置の最適化に尽力している。2024年の特許の平均FA期間は8.4月で、2023年より0.5月短縮し、審査待ち案件は52,712件にとどまっており(図6参照)、商標については、平均FA期間が0.1月短縮され6.1月になり、審査待ち案件は52,860件まで減少している(図11参照)。企業の迅速な権利取得と市場での産業ポートフォリオ展開強化の一助となっている。

 

※智慧局公布の2024年専利商標出願概況の詳細については、上記リンク先の智慧局サイトの檔案下載(ファイルダウンロード)「新聞稿_智慧局公布113年受理專利商標申請概況_圖表」(中国語)を参照。

 

※本文章は『台湾知的財産権情報サイト』から転載されたものです。

經通國際智慧產權事務所

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